候補問題 No.4の作業手順(電線・ケーブルの切断と絶縁被覆の剥ぎ取り)
前ページでは候補問題No.4の複線図に接続すべき電線の色を追記しました。今度はこの複線図を参照し、第二種電気工事士 技能試験の作品を施工していきます。まず最初にケーブル・電線の長さを決定し、その長さごとにペンチ等の工具でケーブル・電線を切断します。
候補問題No.4においては以下の4種類のケーブルが支給されます。
- 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF 2.0mm×2心、長さ約45cm) × 1本
- 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF 2.0mm×3心、長さ約55cm) × 1本
- 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF 1.6mm×2心、長さ約85cm) × 1本
- 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF 1.6mm×3心、長さ約50cm) × 1本
単線図及び複線図に従ってそれぞれのケーブルの使用箇所を当てはめると、VVF 2.0mmの2心は電源線(100V)、VVF 2.0mmの3心は電源線(200V)と「ジョイントボックス-電動機」間、VVF 1.6mmの3心は「ジョイントボックス-スイッチ・コンセント」間、VVF 1.6mmの2心はそれ以外の箇所となります。
- VVFケーブル(2.0mm×2心)の45cmが支給されますので、それを2等分(約27.5cm)し、『①200V電動機側』、『②200V電源側』と、ジョイントボックス間のケーブルに使用します。
- 同様に、VVFケーブル(1.6mm×2心)も2等分(42.5cm)し、『③角型引掛シーリング「イ」』、『④ランプレセプタクル(電源表示灯)』と、ジョイントボックス間に使用します。
- VVFケーブル(1.6mm×3心)は、40cm、10cmの長さで切断し、『⑤スイッチ「イ」・コンセント』とジョイントボックス間、及び『⑥渡り線』に使います。
- 『①200V電動機側』、『②200V電源側』、『③角型引掛シーリング「イ」』、『④ランプレセプタクル(電源表示灯)』用のケーブルの外装剥ぎ取り長さは8cmです。電工ナイフやVVFストリッパーを使って、両端のケーブル外装を剥ぎ取ります。但し、『①200V電動機側』用のVVFケーブルに関しては、片側のみ外装を8cm剥いでください。
- 『⑤スイッチ「イ」・コンセント』用のVVFケーブル(1.6mm×3心)は、両側の外装を10cm剥ぎ取ります。
- 10cmの長さに切断したVVFケーブル(⑥)に関しては、中央部に切り込みを入れ、黒色の電線を取り出してください。この黒色の電線を渡り線として利用します。
- 『⑦100V電源線』用のケーブルは、両側の外装を10cm剥ぎ取ってください。
- VVFケーブルの外装が剥ぎ取れたので、今度は電線の絶縁被覆を剥きます。『②200V電源側』と『⑦100V電源線』用は両側を、それ以外のVVFケーブルは片側のみ絶縁被覆を3㎝程度、剥ぎ取ってください。
以上でVVFケーブルの切断、絶縁被覆の剥ぎ取りが完了しました。次は、ランプレセプタクル、角型引掛シーリング、埋込連用コンセント等の器具を結線し、ジョイントボックス内で電線相互を接続します。