候補問題 No.1の作業手順(電線・ケーブルの切断と絶縁被覆の剥ぎ取り)

前ページでは候補問題No.1の複線図に接続すべき電線の色を追記しました。今度はこの複線図を参照し、第二種電気工事士 技能試験の作品を施工していきます。まず最初にケーブル・電線の長さを決定し、その長さごとにペンチ等の工具でケーブル・電線を切断します。

候補問題No.1においては以下の3種類のケーブルが支給されます。

単線図及び複線図に従ってそれぞれのケーブルの使用箇所を当てはめると、EM-EEF(以下、エコケーブル)は電源線、VVF 1.6mmの3心はジョイントボックス間、VVF 1.6mmの2心はそれ以外の箇所となります。

  1. VVFケーブル 1.6mm×2心の切断長さを決定VVFケーブル(1.6mm×2心)の90cmが2本支給されますので、そのうちの1本を3等分(30cm)し、『①角型引掛シーリング「イ」』、『②ランプレセプタクル「ロ」』、『③蛍光灯「ハ」』と、ジョイントボックス間のケーブルに使用します。
  2. もう1本のVVFケーブル(1.6mm×2心)は、35cm、35cm、10cm、10cmの長さで切断し、それぞれ『④スイッチ「イ」』、『⑤スイッチ「ロ」・「ハ」』と、ジョイントボックス間のケーブル、『⑥スイッチ「イ」「ロ」』間の渡り線、『⑦スイッチ「ロ」「ハ」』間の渡り線に使います。
  3. VVFケーブル 1.6mm×2心の外装剥ぎ取り長さ『①角型引掛シーリング「イ」』と『②ランプレセプタクル「ロ」』用のケーブルの外装剥ぎ取り長さは8cmです。電工ナイフVVFストリッパーを使って、両端のケーブル外装を剥ぎ取ります。『③蛍光灯「ハ」』用のケーブルの器具側は施工省略ですので、VVFケーブルの片側のみ外装を8cm剥ぎ取ってください。
  4. 『④スイッチ「イ」(接地側・非接地側)』と『⑤スイッチ「ロ」接地側・スイッチ「ハ」(接地側)』用のVVFケーブル(1.6mm×3心)は、両側の外装を10cm剥ぎ取ります。
  5. 10cmの長さに切断したVVFケーブル(⑥⑦)に関しては、中央部に切り込みを入れ、黒色の電線を取り出してください。この黒色の電線を渡り線として利用します。
  1. エコケーブルとVVF 1.6mm×3心の外装剥ぎ取り長さ『⑧電源線』用のエコケーブルは25cm支給されますので、切断せずにそのままの長さで使用します。エコケーブルの片側のみ外装を10cm剥いでください。
    VVF 1.6mmの3心もケーブルを切断せずにそのままの長さで使用します。両端のケーブル外装剥ぎ取り長さは10cmとしてください。
  2. 候補問題No.1における電線被覆の剥ぎ取り長さVVFケーブルの外装が剥ぎ取れたので、今度は電線の絶縁被覆を剥きます。『⑨ジョイントボックス間』用のケーブルのみ両側を、それ以外のVVFケーブルは片側のみ絶縁被覆を3㎝程度、剥ぎ取ってください。

以上でVVFケーブルの切断、絶縁被覆の剥ぎ取りが完了しました。次は、角型引掛シーリング、スイッチ、ランプレセプタクル等の器具を結線し、ジョイントボックス内で電線相互を接続します。