候補問題 No.8の作業手順(器具の結線と電線相互の接続)
前ページでは、第二種電気工事士 技能試験で支給されるケーブル長さの決定と切断、外装・絶縁被覆剥ぎ取りについて解説しました。このページでは、アウトレットボックス、丸型引掛シーリング、ランプレセプタクル、リモコンスイッチ(端子台)等の器具を結線し、アウトレットボックス内で電線相互を接続する手順を説明します。
- 電気工事士 技能試験で支給されるアウトレットボックスのノックアウト穴は、使用する部分があらかじめ抜打ちされています。このノックアウト穴に、電工ナイフで十字の切れ込みを入れたゴムブッシングを取り付けます。なお、ゴムブッシングは2種類のサイズが用いられますので、ノックアウト穴のサイズに応じたゴムブッシングを取り付けてください。
- 次は、丸型引掛シーリングへの結線です。VVFケーブルの電線を丸型引掛シーリングに合わせて切断し、ストリップゲージを参考に電線の絶縁被覆を剥ぎ取ります。そして、接地側・非接地側を間違えないよう、丸型引掛シーリング裏面の電線差込穴へ電線の心線を差し込みます。
- 今度は、ランプレセプタクルへの結線です。VVFケーブルの電線をランプレセプタクルに合わせて切断し、電線の絶縁被覆を剥いだ上、ペンチで“のの字”曲げ加工、またはVVFストリッパーで“のの字”曲げ加工をします。そして、“のの字”部分をランプレセプタクルの端子ねじで締め付けます。
- リモコンスイッチの代用として端子台が用いられます。端子台の端子に合わせて電線の絶縁被覆と心線を調整し、上図のようにVVFケーブルを接続します。
- 各器具への配線が完了したので、それらの器具を候補問題No.8の単線図に従って配置します。なお、アウトレットボックス内へケーブルを引き込む際は、ゴムブッシングの切れ込みから通線します。
- 【拡大する】アウトレットボックス内における電線4本の接続箇所は、差込形コネクタによる接続です。差込形コネクタの側面にあるストリップゲージに合わせて電線の絶縁被覆を剥ぎ取り、電線相互を接続します。
- 【拡大する】前記以外の箇所における電線相互の接続方法は、リングスリーブによる圧着接続です。リングスリーブのサイズ、電線の太さと本数に注意しながら圧着ペンチのダイスを選定し、電線相互を圧着接続します。使用するリングスリーブのサイズは全て「小」で、刻印マークは全て「〇(特小)」となります。圧着接続後はリングスリーブから突き出た心線を切り揃え、端末処理を確実に行ってください。
- 【候補問題No.8の完成施工図を拡大する】以上で、第二種電気工事士 技能試験の候補問題 No.8における施工作業が完了しました。最後に単線図及び複線図に従って結線全体の点検を行い、全体の形を整えます。不備な個所は技能試験の残り時間に注意しながら手直しを行ってください。参考までに候補問題No.8の完成施工図を掲載しますので、技能試験を受験される際にご参照いただけたら幸いです。