候補問題 No.10の作業手順(器具の結線と電線相互の接続)

前ページでは、第二種電気工事士 技能試験で支給されるケーブル長さの決定と切断、外装・絶縁被覆剥ぎ取りについて解説しました。このページでは、配線用遮断器、角型引掛シーリング、ランプレセプタクル、埋込連用器具等の器具を結線し、ジョイントボックス内で電線相互を接続する手順を説明します。

  1. 埋込連用取付枠へ埋込連用器具を取り付けまずは、候補問題 No.4の単線図に従って、埋込連用取付枠へ埋込連用器具を取り付けます。埋込連用取付枠の上から順にパイロットランプ、スイッチ、コンセントの順番です。埋込連用取付枠のツメをマイナスドライバでひねって、スイッチを固定します。
  2. 埋込連用器具への結線埋込連用器具裏面のストリップゲージに合わせて、電線の絶縁被覆を剥ぎ取ります。パイロットランプ、スイッチ、及びコンセントへの結線に関しては上図を参照してください。渡り線は3本使用します。
  3. 角型引掛シーリングへの結線次は、角型引掛シーリングへの結線です。VVFケーブルの電線を角型引掛シーリングに合わせて切断し、ストリップゲージを参考に電線の絶縁被覆を剥ぎ取ります。そして、角型引掛シーリング裏面の電線差込穴へ、接地側・非接地側を間違えないように電線の心線を差し込みます。
  4. ランプレセプタクルへの結線次は、ランプレセプタクルへの結線です。VVFケーブルの電線をランプレセプタクルに合わせて切断し、電線の絶縁被覆を剥いだ上、ペンチで“のの字”曲げ加工、またはVVFストリッパーで“のの字”曲げ加工をします。そして、“のの字”部分をランプレセプタクルの端子ねじで締め付けます。
  5. 配線用遮断器への結線配線用遮断器の接続端子に合わせて電源線(VVF 2.0mm×2心)の絶縁被覆を剥ぎ取ります。配線用遮断器には接地側・非接地側の区別があり、「N」の表示がされた端子に白色の電線を、「L」の表示がされた端子に黒色の電線を繋ぎます。
  1. 各器具への配線が完了したので、それらの器具を候補問題No.10の単線図に従って配置しながら、ジョイントボックス内で電線相互の接続を行います。
  2. リングスリーブによる電線相互の接続【拡大する】電線4本と電線2本の接続箇所は、リングスリーブによる圧着接続です。リングスリーブのサイズ、電線の太さと本数に注意しながら圧着ペンチのダイスを選定し、電線相互を圧着接続します。使用するリングスリーブのサイズは電線4本の接続箇所が「中」、電線2本の接続箇所が「小」です。刻印マークは電線4本の接続箇所が「中」、電線2本の接続箇所が「特小(〇)」となります。圧着接続後はリングスリーブから突き出た心線を切り揃え、端末処理を確実に行ってください。
  3. 差込形コネクタによる圧着接続【拡大する】電線3本の接続箇所は、差込形コネクタによる接続です。差込形コネクタの側面にあるストリップゲージに合わせて電線の絶縁被覆を剥ぎ取り、電線相互を接続します。
  4. 第二種電気工事士 技能試験における候補問題No.10の完成施工図【候補問題No.10の完成施工図を拡大する】以上で、第二種電気工事士 技能試験の候補問題 No.10における施工作業が完了しました。最後に単線図及び複線図に従って結線全体の点検を行い、全体の形を整えます。不備な個所は技能試験の残り時間に注意しながら手直しを行ってください。参考までに候補問題No.10の完成施工図を掲載しますので、技能試験を受験される際にご参照いただけたら幸いです。