候補問題 No.6の作業手順(器具の結線と電線相互の接続)

前ページでは、第二種電気工事士 技能試験で支給されるケーブル長さの決定と切断、外装・絶縁被覆剥ぎ取りについて解説しました。このページでは、露出型コンセント、角型引掛シーリング、3路スイッチ等の器具を結線し、ジョイントボックス内で電線相互を接続する手順を説明します。

  1. 埋込連用取付枠へ3路スイッチを取り付けまずは、埋込連用取付枠へ3路スイッチを取り付けます。取り付ける場所は埋込連用取付枠の真ん中です。埋込連用取付枠のツメをマイナスドライバでひねって、3路スイッチを固定します。3路スイッチは2カ所使われますので、同じものをもう1セット作ります。
  2. 3路スイッチ「イ」S(右側)への結線3路スイッチ裏面のストリップゲージに合わせて、電線の絶縁被覆を剥ぎ取ります。前ページで書いた複線図を参照し、電線の色を間違えないよう3路スイッチ裏面の電線差込穴に心線を挿入します。上図は3路スイッチ「イ」S(右側)とVVFケーブル(1.6mm×3心)の結線となります。
  3. 3路スイッチ「イ」(左側)への結線同様に、電線の絶縁被覆を剥ぎ取り、3路スイッチ裏面の電線差込穴に心線を挿入します。上図は3路スイッチ「イ」(左側)とVVFケーブル(1.6mm×3心)の結線です。
  4. 露出型コンセントへの結線次は、露出型コンセントへの結線です。VVFケーブルの電線を露出型コンセントに合わせて切断し、電線の絶縁被覆を剥いだ上、ペンチで“のの字”曲げ加工、またはVVFストリッパーで“のの字”曲げ加工をします。“のの字”部分を露出型コンセントの端子ねじで締め付けます。
  5. 角型引掛シーリングへの結線今度は、角型引掛シーリングへの結線です。VVFケーブルの電線を角型引掛シーリングに合わせて切断し、ストリップゲージを参考に電線の絶縁被覆を剥ぎ取ります。そして、角型引掛シーリング裏面の電線差込穴へ、接地側・非接地側を間違えないように電線の心線を差し込みます。
  1. 各器具への配線が完了したので、それらの器具を候補問題No.6の単線図に従って配置しながら、ジョイントボックス内で電線相互の接続を行います。
  2. リングスリーブによる圧着接続【拡大する】右側のジョイントボックス内における電線相互の接続方法は、リングスリーブによる圧着接続です。リングスリーブのサイズ、電線の太さと本数に注意しながら圧着ペンチのダイスを選定し、電線相互を圧着接続します。使用するリングスリーブのサイズは全て「小」で、刻印マークは「〇(特小)」が2カ所、「小」が1カ所となります。圧着接続後はリングスリーブから突き出た心線を切り揃え、端末処理を確実に行ってください。
  3. 差込形コネクタによる電線相互の接続【拡大する】左側のジョイントボックス内における電線相互の接続方法は、差込形コネクタによる接続です。差込形コネクタの側面にあるストリップゲージに合わせて電線の絶縁被覆を剥ぎ取り、電線相互を接続します。差込形コネクタの3本用が1個、2本用が2個用いられます。
  4. 第二種電気工事士 技能試験における候補問題No.6の完成施工図【候補問題No.6の完成施工図を拡大する】以上で、第二種電気工事士 技能試験の候補問題 No.6における施工作業が完了しました。最後に単線図及び複線図に従って結線全体の点検を行い、全体の形を整えます。不備な個所は技能試験の残り時間に注意しながら手直しを行ってください。参考までに候補問題No.6の完成施工図を掲載しますので、技能試験を受験される際にご参照いただけたら幸いです。