候補問題 No.13

技能試験の候補問題 No.13の単線図から、一つ一つ順番を追って複線図の書き方を説明しますので、第二種電気工事士 技能試験を受験される際の参考にしてください。

候補問題 No.13の単線図自動点滅器を用いた屋外灯の点滅回路が特徴の候補問題です。自動点滅器と屋外灯間のケーブルには、VVRの1.6mm×2心が用いられています。また、スイッチ「イ」によるランプレセプタクル「イ」の点滅回路と、コンセント回路の施工が必要です。

自動点滅器
周囲の明るさに応じて照明器具の入切を行う装置で、EEスイッチとも呼ばれます。一定以下の暗さになると自動点滅器の内部にある接点が閉じて照明器具が点灯します。また、一定以上の明るさになると自動点滅器の内部にある接点が開いて照明器具が消灯します。
電気工事士 技能試験においては、自動点滅器の代用品として3極の端子台が用いられます。
自動点滅器の構造(内部結線)
端子「1」-「2」間:電源を接続します。
端子「2」-「3」間:負荷を接続します。

複線図の書き方

候補問題 No.13の複線図の書き方を順番に解説していきます。

  1. 複線図にジョイントボックスと電源を配置する公開された候補問題 No.13の単線図の配置通りに、「電源(接地側)」「電源(非接地側)」と、ジョイントボックス2個を書きます。ジョイントボック内には電線接続点を設けますので、図記号の代わりに大きめの丸い円を書いてください。
  2. 複線図に配線器具等を配置するさらに、ランプレセプタクル「イ」、スイッチ「イ」、コンセント、及び屋外灯「ロ」(施工省略)を追記します。自動点滅器「ロ」は端子台が代用品として用いられますので、単線図の配置通りに3極の端子台を書きます。
  3. 接地側(電源)の電線を複線図に書く複線図は、接地側の電線を書くことから始めます。まず、電源(接地側)から各ジョイントボックス内を経由し、自動点滅器の電源(接地側)端子「2」まで線を引きます。
  4. それぞれのジョイントボックスを通過する線には電線接続点「●」(計2か所)を設け、右側にあるジョイントボックスの電線接続点「●」からランプレセプタクル「イ」の接地側と、コンセントの接地側とを線で繋ぎます。
  5. 非接地側(電源)の電線を複線図に書く次に書くのは、電源の非接地側です。自動点滅器の電源(非接地側)端子「1」から各ジョイントボックス内を経由し、電源(非接地側)まで線を引きます。
  6. 各ジョイントボックスを通過する電源線(非接地側)には電線接続点「●」(計2か所)を設け、ジョイントボックス(右側)内にあるコンセントの非接地側と、電源(非接地側)の電線接続点「●」とを線で結びます。
  7. ランプレセプタクルの点滅回路を書く今度はランプレセプタクル「イ」の点滅回路を書きます。ランプレセプタクル「イ」の非接地側からスイッチ「イ」まで線を引き、スイッチ「イ」からジョイントボックス(左側)内にある電源(非接地側)の電源接続点「●」まで線を伸ばします。
  8. 各ジョイントボックスを通過するランプレセプタクル「イ」の非接地側の電線には電線接続点「●」(計2か所)を設けてください。
  9. 点滅器の負荷側の配線さらに自動点滅器「ロ」の負荷側の配線を書きます。自動点滅器「ロ」の端子「3」と屋外灯「ロ」の非接地側、自動点滅器「ロ」の端子「2」と屋外灯「ロ」の接地側とを線で結びます。屋外灯「ロ」の端子「2」は、電源(接地側)と屋外灯「ロ」の接地側とで共用します。
  10. 候補問題No.13の複線図が完成これで一応、候補問題No.13の複線図は完成です。この複線図を参照すれば技能試験の作品を作ることができるのですが、実際のところ、どこに何色の電線を接続すればよいのか分かりません。電線の色別を分かりやすくするには、電線をケーブル単位でひとくくりにする必要があります。
  11. 施工条件にもよりますが、電線2本はケーブルの2心、電線3本はケーブルの3心を使用しますので、上記複線図のようにケーブル単位で電線を囲んでください。

以上で候補問題No.13の複線図は完成です。最初のうちは、本ページで説明している複線図の書き方がほとんど理解できないと思います。何回も複線図を書く練習をすれば自ずとポイントが掴め、短時間で複線図が書けるようになります。

複線図が書けるようになったら、次の段階に進みます。次の段階とは、接続すべき電線の色を複線図に書き込む作業です。本ページで書いた複線図は単色で、どこにどの色の電線を接続したらいいのか分かりません。次ページでは、接続すべき電線の色を複線図に明記していきたいと思います。