候補問題 No.2
技能試験の候補問題 No.2の単線図から、一つ一つ順番を追って複線図の書き方を説明しますので、第二種電気工事士 技能試験を受験される際の参考にしてください。
パイロットランプの常時点灯が特徴の候補問題です。パイロットランプの下側にあるスイッチ「イ」で2箇所のランプレセプタクル「イ」(1か所は省略個所)が点滅します。
コンセントも2か所設置されています。右側のコンセントの横にある数字の“2”は、2口コンセントを意味します。
- パイロットランプの常時点灯
- スイッチのオンオフに関係なく、パイロットランプが常に点灯しています。
- 2口コンセント
- 電気機器などのプラグを差し込む差込口が2つあるコンセントのことです。
複線図の書き方
候補問題 No.2の複線図の書き方を順番に解説していきます。
- 公開された候補問題 No.2の単線図の配置通りに、「電源(接地側)」「電源(非接地側)」と、ジョイントボックス2個を書きます。ジョイントボック内には電線接続点を設けますので、図記号の代わりに大きめの丸い円を書いてください。
- さらに、ランプレセプタクル「イ」、パイロットランプ、スイッチ「イ」、コンセント2個を追記します。コンセントは2種類ありますので技能試験の際に間違って配線しないよう、右側のコンセントの横には2口コンセントを意味する“2”を記載します。
- 複線図は、接地側の電線を書くことから始めます。まず、電源(接地側)から各ジョイントボックス内を経由し、ランプレセプタクル「イ」(施工省略)の接地側までまっすぐ線を引きます。
- それぞれのジョイントボックスを通過する線には電線接続点「●」を設け、その電線接続点「●」からランプレセプタクル「イ」の接地側と、2口コンセントの接地側とを線で繋ぎます。
- 次に書くのは2口コンセントの非接地側電線です。コンセントから2つのジョイントボックスを経由し、電源(非接地側)まで線を引きます。ジョイントボックス内の非接地側電線には接続点「●」(計2か所)を設けます。
- 今度はコンセント間の回路です。2口コンセント(右側)とコンセント(左側)とを2本の直線で繋ぎます。
- それから、ランプレセプタクル「イ」の点滅回路を複線図に追記します。ランプレセプタクル「イ」(左側)から2か所のジョイントボックス内を経由してスイッチ「イ」まで線を伸ばし、スイッチ「イ」からジョイントボックス(右側)内にある非接地側電源の電線接続点まで線を引きます。
- ジョイントボックス内のランプレセプタクル「イ」の非接地側電線には、電線接続点「●」(計2か所)を設けます。
- さらに、ランプレセプタクル「イ」(施工省略)からジョイントボックス(右側)内の電線接続点(スイッチ「イ」の接地側)まで線を伸ばします。
- 最後はパイロットランプの常時点灯回路です。ジョイントボックス(右側)内にある電源線(接地側)の接続点とパイロットランプを線で繋ぎ、パイロットランプとスイッチ「イ」を渡り線で結びます。
- これで一応、候補問題No.2の複線図は完成です。この複線図を参照すれば技能試験の作品を作ることができるのですが、実際のところ、どこに何色の電線を接続すればよいのか分かりません。電線の色別を分かりやすくするには、電線をケーブル単位でひとくくりにする必要があります。
施工条件にもよりますが、電線2本はケーブルの2心、電線3本はケーブルの3心を使用しますので、上記複線図のようにケーブル単位で電線を囲んでください。
以上で候補問題No.2の複線図は完成です。最初のうちは、本ページで説明している複線図の書き方がほとんど理解できないと思います。何回も複線図を書く練習をすれば自ずとポイントが掴め、短時間で複線図が書けるようになります。
複線図が書けるようになったら、次の段階に進みます。次の段階とは、接続すべき電線の色を複線図に書き込む作業です。本ページで書いた複線図は単色で、どこにどの色の電線を接続したらいいのか分かりません。次ページでは、接続すべき電線の色を複線図に明記していきたいと思います。