候補問題 No.6の複線図に電線の色を書く
前ページでは候補問題No.6の複線図の書き方を説明しましたが、出来上がった複線図の線の色は単色で、どこの何色の電線を繋げばよいか全くわかりません。そこで、これから前ページで書いた複線図に、以下の施工条件と基本ルールに従って、接続すべき電線の色を追記していきます。
- 施工条件
- 電源からの接地側電線は全て「白色」
- 電源から3路スイッチ「S」、露出型コンセントまでの非接地側電線は全て「黒色」
- 露出型コンセント、角型引掛シーリングの接地側は「白色」
- 基本ルール
- 器具の非接地側は「黒色」(色別を問われない例外もある)
- スイッチ間は色別を問われない
- 「赤色」に関しては接地側・非接地側のどちらにも使用可能(但し、電源線は除く)
基本的に、ケーブル2心には「黒色」と「白色」の電線2本が、ケーブル3心には「黒色」、「白色」、及び「赤色」の電線3本が使用されます。このページでは電線の色を分かりやすくするためカラーで記載していますが、実際の電気工事士 技能試験では電線の横に「黒」「白」「赤」と記載するなり、ペンで色付けするなり、各自が工夫して線の色を複線図に明記してください。
- 施工条件により電源からの接地側電線は全て「白色」ですので、電源(接地側)と、コンセント、角型引掛シーリング「イ」(2か所)間の接地側電線は白色となります。
- 施工条件により電源からの非接地側電線は「黒色」ですので、電源(非接地側)と、コンセント、3路スイッチ「S」間の非接地側電線は黒色となります。
- 基本ルールに則ると、角型引掛シーリング「イ」(2カ所)の非接地側は黒色です。
- ジョイントボックス(右側)とスイッチ「S」間はケーブルの3心が用いられており、施工条件に従って電源からの非接地側電線に「黒色」が使われていますので、スイッチ「S」の固定接点側は白色と赤色の組み合わせとなります。
- ジョイントボックス間にもケーブルの3心が用いられており、施工条件に従って電源からの接地側電線に「白色」が使われていますので、3路スイッチ間におけるジョイントボックス間の電線の組み合わせは黒色と赤色です。
- ジョイントボックス(左側)とスイッチ「イ」間にもケーブルの3心が用いられています。電線の色の組み合わせは複数ありますが、上記の複線図のように可能な限り同色同士を接続してください。
- ジョイントボックス(左側)とスイッチ「イ」(左側)間はケーブルの3心で、3路スイッチ間における当該部分の電線に「赤色」と「黒色」を使っています。従って、3路スイッチ「イ」(左側)の接地側電線は白色となります。
- あとはジョイントボックス内における電線相互の接続方法を明記します。昨年度の電気工事士 技能試験の施工条件によると、左側のジョイントボックス内における電線相互の接続には差込型コネクタが、右側のジョイントボックス内における電線相互の接続にリングスリーブはが指定されています。技能試験の作品を施工する際、間違えて接続しないよう指定された接続方法を複線図に分かりやすく記入してください。
- 候補問題 No.6においては、電線の色別を問われない箇所があります。上記複線図の水色の線が該当しますのでご参照ください。
以上が候補問題No.6の複線図に電線の色を書き込む手順です。最初に施工条件に従って電線の色を明記し、次に基本ルール則って電線の色を複線図に書き込んでください。電源の接地側は「白色」、電源の非接地側は「黒色」の原則がありますので、自ずと残った色が答えとなるのです。