VVFケーブル・電線をペンチで切断する

複線図を書くと、使用するVVFケーブルや本数、電線の接続箇所がよくわかると思います。それでは、これから前回で書いた複線図に従って施工していきます。

電気工事士 技能試験の材料最初は、各器具や配線材料の組み立てをします。埋込連用器具を埋込連用取付枠に固定したり、アウトレットボックスに金属管もしくは合成樹脂製可とう電線管(PF管)を取り付けたり、アウトレットボックスのケーブル引出口に絶縁ブッシングを取り付けたりと、各配線・材料等の組み立てが必要な場合は組み立てを行います。

埋込連用枠この配線図においては、連用取付枠、埋込連用コンセント(以下、コンセント)、及び埋込連用タンブラスイッチ(以下、スイッチ)の組み立てが必要です。連用取付枠には最大3つの埋込器具が固定できます。今回は2つの埋込器具しか使いませんので、連用取付枠の真ん中を開けて上下に埋込器具を取り付けます。

基本的にコンセントは下部、パイロットランプやスイッチは上部に取り付けますが、例外もありますので単線図や施工条件に従って下さい。連用取付枠への器具の取り付けに関してはこちらを参照して下さい。

その後、複線図に従ってVVFケーブルを必要な長さに切断します。詳細は以下をご覧ください。

前回書いた複線図を参照すると、連用取付枠側の電線は3本必要ですのでVVF1.6mmの3心を、電源線にはVVF2.0mmの2心、それ以外の2箇所にはVVF1.6mmの2心を使います。

VVFケーブルを切断する長さは、
完成時の長さ150mm程度 + (VVFケーブル外装の剥ぎ取り分 60mm 〜 80mm × 2)
です。VVF1.6mmの2心は2本必要なので、VVFケーブル外装の剥ぎ取り分を80mmにすると、
{150mm + (80mm × 2)} × 2(本) = 620mm
となります。支給されているVVF1.6mmの2心は650mmなので、そのまま半分に切断します。

電源線は片側のみ外装を剥きますので、VVFケーブルを切断する長さは、
完成時の長さ150mm程度 + (VVFケーブル外装の剥ぎ取り分 60mm 〜 80mm × 1)
です。この電源線の場合、
150mm + (80mm × 1) = 230mm
ですが、VVF2.0mmは250mm 支給されているので、そのまま使用します。

VVFケーブルの切断いい加減なケーブル長さの求め方かもしれませんが、単線図(配線図)に示された寸法の50%以下でなければ欠陥になることはないので、大まかに切っても支障はないのです。

また、わたり線が1本必要ですので、VVF1.6mmの3心の一部を切って作成することにします。わたり線に関しては70mmあれば十分なので
VVF1.6mm×3心の長さ 350mm − 70mm = 280mm
で切断します。

電工ナイフとVVFケーブル外装剥ぎ取り長さの比較今度は、電工ナイフVVFストリッパーを用いてVVFケーブルの外装を剥ぎ取ります。ジョイントボックス側は全てリングスリーブで接続しますので、外装を60〜80mm程度剥ぎ取って下さい。

ちなみに管理人が使用している電工ナイフの刃の部分が約60mmです。電工ナイフに目印になるものがあれば長さを測る手間が省けるので、目印になるものを入れておくことをオススメします!

今度はジョイントボックスとは反対側のVVFケーブルの外装を剥ぎ取ります。電源側は加工する必要がないのでそのままとし、角形引掛シーリング側は25mm程度、それ以外は60〜80mm程度外装を剥ぎ取ります。

わたり線はVVF1.6mm×3心を70mmに切った部分を使います。外装を切るなり、心線を抜き取るなりしてわたり線を作って下さい。

これでVVFケーブルの切断は終わりです。次回は、各配線器具を取り付けながら作品を組み立てていきます。