電気工事士の免状取得後、すぐに第一線で活躍できますか?

電気工事士免状を取得された電気技術者の皆様、おめでとうございます。
「これから電気工事の第一線で活躍されることでしょう!」
と言いたいところですが、すぐに第一線で活躍できるのでしょうか?

答えは「」です。

管理人の体験談ですが、そう実感した出来事がありました。

私が第二種電気工事士免状を取得した直後、班長の指導のもとで電気工事を行っていた時のことです。電気工事自体は簡単なもので、金属管を使用してコンセント回路を増設するというものでした。アウトレットボックス内で電線相互を接続するためにケーブルの外装と芯線皮膜を剥いでいたのですが、その作業を見ていた班長が、
「誰から教えてもらった?(怒)」
私が「テキストにケーブル外装を10cm、芯線皮膜を3cm剥ぎとるって書いてました。」
と答えると、「よくこれで電気工事士試験に合格できたよなぁ」と一喝されました。

私は怒られている理由が全く分からなかったので、恐る恐る班長に尋ねてみました。すると班長が、
「将来、コンセント回路を増設する場合、最初から電線を引き直すつもりか!」
「こういう時は、後から手直しができるよう、ケーブル外装は余裕を持たせて長めに剥ぎとっておくものだ。これならリングスリーブの圧着箇所を切り落として、再接続ができる。」
「電線が短すぎて再接続が行えない場合、ケーブルの引き直しが必要だ。」
「今なら簡単にケーブルは金属管から抜けるが、長年経過すると金属管が腐食・劣化してなかなかケーブルは抜けない。それを見越して、ケーブル長さには余裕を持たせないといけないんだ!」

筋の通った解説でした。それ以降、その班長には電気工事のイロハからシーケンス回路の読み方まで教えていただきました。

電気工事士免状の取得後、いきなり本格的な電気工事はやらしてもらえないでしょう?

最初は補助作業からはじまり、失敗しても差し支えない箇所の電気工事、それからどんどん経験を積んで一人前の電気工事士へと成長するのです。免状取得がゴールではありません。電気工事士のスタート地点なのです。